2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

おやすみなさい

左の脳が、 「いいのよ」と右の脳に撫でられて 眠りに入る。 静かに。

さらば砂時計

最後は、さらっさらになって完璧に風に吹き飛ばされたい。

だるま

目の玉は白だった。手も足も出してなかった。坐ってるだけだった。 だからまず。 転んでみるさ。

いびつな石

風雨にさらされて丸くなるのと、 風雨を避ける為に丸くするのとでは、 全然違う。

約束

死んで花見をしたいから、もう少しこっちでやってみる。

かたくな

許せる許せないをすぐ口にする人に、赦してもらいたいとは思わない。

数珠繋ぎだけど

毎日という奴は、いつも新顔らしい。 だからといってはしゃぐ事もふさぐ事もどちらも要らない。 さてと呟けば始まる。それでいい。

産声なのか瀕死の声か、声だけでは判らない。 でも確かに命の声だ。

味覚過敏

自分の、体の縁(へり)を隔てたこの世の全てが 自分ではない事が哀しくてさみしくて、 だから愛しくなる。

曖昧の幅

グレーは、 そうとは気づかないうちに白か黒に向かって、 行ってしまう。

無帽備

脱帽したその帽子、また被るの?

脱己

自然体を意識しすぎると、 反自然隊になっていきそうなのは どういうカラクリなんだろう。

居るから。

今日一日を生きた君は偉いです!凄いです! 明日の君も褒め殺させてください。

煙の向こう

まだ来なくていいと沈黙する、墓石。

外した腕時計

文字盤に見える時間と体で感じる時間には、 思いの分だけズレがある。

男冥利・女冥利

「人は所詮一人だからな。」と呟いた父は母の事を、 「だからあれを一人には出来ない。」と言い切った。 その日、ファザコンになった。

腹式

呼吸は、頭で考えているよりも、長くも深くもなれる。

唇を噛む

あなたの痛みが引き取れない。 ヒトの体が同体でない事を思い知る夜。

巧み

水差し案内人は、飴とムチの使い方が上手。

二卵性双生児

撫でたり包み込んだり引っ叩いたり 冷たかったり温かかったり 掌と言葉、こんなにも似ている。

よくばり

太陽を浴びながら月を恋しがり、 月を見上げてひたすら朝日を待つ。

贅沢

縛りが欲しいと思うのは、不安に縛られそうな時だ。

さらし木綿

シミの濃さ、綻びの大きさ、皺の深さ、よれ具合 毎日さらせば、知るかもしれない。

方法

良くも悪くも、ワタシがしてきた様々な事が、結局ワタシの方法だったのだ。 ならば、それしか体得出来なかった事を嘆くまい。 ああ、また一個、こんな風に体得してゆくのだ。ワタシの方法を。

躊躇

躊躇と憑き物は似ている。 結果も効果も忘れた、ある一瞬に消える。

留保

保留歴の長いものも短いものも、等しく大切な目の上のタンコブだ。 ワタシを導く。

西瓜を買う

どんなにささやかでもそれを選択でなく、決心と呼びたい時がある。